F1ベルギーGPはスパ・フランコルシャンサーキットで1985年以降、ほぼ毎年行われています。ベルギーGPの最大の特徴はコース長が7004MとF1が行われるサーキットで最長です。最大の特徴は「オールージュ」と呼ばれる有名なコーナーがあります。「オールージュ」はフランス語で「赤い水」を意味し川の底を指しています。「ラ・ソース」コーナーから川の底「オールージュ」に向かいます。その後、「ラディヨン」と呼ばれる上り坂を登ってケメル・ストレートにアクセル全開で挑みます。一般的には上り坂を含めて「オールージュ」と呼ばれることもあります。とにかくこの「オールージュ」は有名です。10,11コーナーで構成される「プーオン」も名物コーナーです。歴史も長く3勝以上したドライバーが6人しかいないドライバーを選ぶサーキットとしても有名です。
「スパ・ウエザー」が勝敗を分ける
ベルギーGPが行われるスパ・フランコルシャンサーキットのデータをもう少し見てみましょう。7004MはF1レースの中で最長で平均速度は240KM、最高速度は330KMです。全開率はなんと75%にもなります。エンジンの負担が物凄く大きいです。高低差が104MとこれもF1サーキットでは最高の高低差です。「オールージュ」と「ラディヨン」の高低差は80MありF1マシンはそこを2秒で走ります。まるでロケットです。スパ・フランコルシャンは山を切り開いて開発され、また周りも山に囲まれています。よって天気が目まぐるしく変わる時があります。あるセクションでは晴れで「ドライ」、またあるセクションでは雨で「ウエット」、1周で両方のコンディションが存在することがあります。突然、豪雨になり全く視界がなくなることもあります。非常に天候が読みにくいサーキットで天候がレースの結果を左右することがよくあります。
歴史と伝統、そして超ハイスピードの魅力
1924年に初めてグランプリが開催されドライバーにもそしてファンにも最も愛されているサーキットのひとつです。鈴鹿サーキットもドライバーに好評なサーキットですが少し似ています。それは高低差です。鈴鹿サーキットも52Mの高低差がありますがF1ベルギーGPが行われるスパ・フランコルシャンは倍の104Mです。高低差があるとドライバーには恐怖ですが逆に闘志が湧くことも事実です。DRS(Drag Reduction System )区間は2か所ありオーバーテイクの多いサーキットです。レースのポイントとしてはタイヤのマネジメントが非常に重要になります。7004Mとコースが長いため、タイヤ選択を誤ったりセットアップが不十分な時、一気にラップタイムが下がります。ドライバーとチームの総合力が試されるサーキットです。ビールとワッフルを片手にエキサイティングがレースをお楽しみください。